「移動教室」では収まらない2011年10月02日 14時21分

坂元中学校跡仮設住宅で実施中の移動教室。
教室の運営は細川Tに全てまかせ、私は裏方仕事に徹しています。
時々のぞきにくる変なシャツを着たおっちゃんです。

今回女川からのお客様を案内するために久しぶりにのぞいた移動教室は、驚くほど充実した時間と場になっていました。
角田や大河原の「まなびの森」のコピーではない。静かな熱気があふれています。
ここを移動教室という呼ぶのは不適切かもしれません。
こんなことになっているとは予想していませんでした。
「勉強しようよ」という呼びかけはここではもはや不要です。無償だから、タダだから集まっているのではない。この子たちは勉強したいから集まっているのです。「大切な時間」を過ごしているという意識が背中を通して伝わってきます。

集会所から外に出ると、周囲は すっかり明かりが落ちて深い闇が広がっています。遠く国道6号線を行き来する車のヘッドライトが見える。人通りもない闇夜の中、もう一度集会所を覗き込むと、一心に机に向かう子どもたちが見えました。

この場を作り出してきたのは、子どもたちなのかもしれません。
大人達を動かしてきたのは、この子たちの真剣な姿なのかもしれません。

震災の直後、避難所になった中学校では、折り畳んだ布団を机の代わりにして勉強する子どもの姿があったと聞きました。これは大変なことが起こっていると、避難所の代表齋藤さんが中学校の先生方と相談し、図書室を夜間まで開き勉強場所を確保したそうです。仮設住宅が完成し、避難所が閉鎖されることに なると、齋藤さんは子どもたちが勉強場所を失うことに心を痛めたそうです。そこで子どもたちの勉強場所を集会所に設けることにし、運営するために私たちが呼ばれました。(齋藤胞男さん 尊敬して止まない大人物 89歳の年齢を感じさせない元気なおじいさんです。)活動開始から4ヶ月。私たちも子どもたちに背中を押され、活動に力を注ぎ続けています。

どうかこの子たちを見て欲しい。
真剣に学ぶ子どもたちを知って欲しい。
「勉強したいんだ」という声にならない言葉を感じ取って欲しい。
そして思いを汲み取って欲しいです。

次の誰かにこの子たちの思いを伝える時なのかもしれません。